wuenoの日記

~308号室から憂いを込めて~

あえて空を見るという選択肢。

今日はいつもと違うことをやりたい、そう思った21時。

年に一度あるかないかの心のざわつきだったが、私はあえて空を見ることにした。

この程度の選択に納得してしまう自分に少し呆れながら、窓を開けた。

田舎というには栄えすぎていて、都会というには少しのどかなせいか、星の見えない何とも言えない夜空だった。

 

考えてみれば、空を見ようと思って見上げたのは久しいことだった。

歩く時に視界に入るが、あえて見ようとすることはなかった。

たぶん、私の生活にスマホが侵略しているからだ。悪いと思いつつもやめられない歩きスマホ、正直好きだ。

空は良い光景とは言い難いが、何となく見て良かったと思えた。

 

あえてしないことをたまにすると、少し視界が広くなった気がしてしまう。

たかが空を見ることですら、こんなにも満たされる。

こんなことなら、9月10日に月見をしておくんだったと後悔した。

SNSで月の写真を見て満足していたが、実際に自分の目で見るとまた違って見えただろう。

窓を開けて見上げるだけのことなのに、四角形の画面を見ることを選んだ自分。

なるほど、思ってた以上にスマホに侵略されている。

 

たまにはスマホを置いて、あえて空を見るのも良いかもしれない。

久々に見た空は何だかいつもよりも大きく感じた。